痔とがん

 痔とがんとは全く別 の病気ですから、痔がひどくなってがんになることはめったにありません。“めったに”とことわったのは、例外があるからです。複雑な痔瘻(じろう)の場合、20年もウミが出たり治まったりを繰返しているとがんになることがあります。イボ痔、切れ痔ががんになることはありません。
  肛門が痛む場合、その殆どはイボ痔、切れ痔、痔瘻のいずれかですが、ごくまれに肛門がんができている事があります。痔による出血は真赤なことが多く、大腸がんのときは黒っぽくて粘液とともに出ることが多いのですが、必ずそうであるとは限りません。痔による出血だと自分できめつけて薬局で薬を買っていた人が、なかなか出血が止まらないので医療機関を訪れたところ、大腸がんだったという場合があります。また、確かに立派な痔もあるけれども奥のほうに大腸がんもあったという人もいます。大腸がんはもともと欧米人に多く日本人には少なかったのですが、最近では食生活の欧米化にともなって日本人にも増えてきています。大腸がんはいろんな場所にできますが、最も多いのは肛門の少し奥にできる直腸がんです。直腸はお尻の穴から約17cmぐらいの範囲です。直腸がんのうち約半数はお尻から指を入れて診察するとわかりますが、あとの半数は直腸鏡の検査などで発見されます。


痔と腸の病気

 痔やがん以外にも腸の病気で排便時に出血することがあります。腸の病気で出血する場合、排便時に粘液やウミのようなものも一緒に出ることが多いのですが、そのような症状のないときには痔と間違われ易いことがあります。

産婦人科・肛門科・内科  畑中医院 <<<topページへ